2015年07月

2015年07月19日

7月15日の喜劇

何この茶番。

7月15日の安保法案が可決された衆院特別委員会を見た率直な感想です。

そもそも安保法案ってなんじゃらほい、というと

国際平和支援法・自衛隊法改正・PKO協力法・重要影響事態安全確保法・
武力攻撃事態対処法・船舶検査活動法・海上輸送規制法・
米軍等行動関連措置法・捕虜取扱い法・特定公共施設利用法・
国家安全保障会議設置法

で、構成される法案。

集団的自衛権を認めて自衛隊の活動範囲・使用できる武器の範囲を拡大し、
有事の際の自衛隊派遣までの国会議論を短縮する。米軍協力を可能にする。
上官に逆らった場合の処罰を強化する・・・等々。

安保法案可決→徴兵制→戦じゃー!!

という三段論法を左翼は展開してますがそもそもこの法案、
国が有事に国民を「積極的」に守る法案。

今まで殴られるまで防御できなかったけど
殴られる前に、殴られそうになったら防御できるのだ

と思えばわかりやすい。

徴兵制もなければ、積極的に海外紛争に自衛隊を派遣することもない。
米国が戦争を始めても、日本に深刻な影響がなければ参加はしない。

・・・・まあ、この「影響」というのがどのくらいの範囲かっていう解釈の問題はあいまいな部分はあります。
違憲と言われてるのは「集団的自衛権」て九条の範囲内だと具体的にどうなのよ、という部分。
あと、リスクとして自衛隊員がより危険な任務に就くことになるし、
日本がテロの標的になる危険性は高まります。

しかし現実問題、中国の軍拡は驚異的で、南シナ海での埋め立てという中国の暴挙が
尖閣諸島でも行われる危険性も極めて高い状況です。


まあ、沖縄ごと尖閣諸島を

中国に献上したい人たちもいるわけですが。


特にその人たちにすれば可決されると困るんでしょう。




戦争は誰だって嫌です。
「諸君私は戦争が好きだ」とか抜かしてたらそいつは間違いなくナチスの残党。
 


ただ、戦争って言うのはこちらが拒否しても巻き込まれることもあるのです。

そのときにどうするか。
いやだいやだと言っても、可能性がある限りは対応しなければなりません。
国民の生活や安全、生命を守るのが国家の役割です。

議論を放棄しているのは与党ではないのでは?

戦争という言葉にアレルギーがあるのはわかりますが、
政治家・国民の立場問わず国民を守る為の
議論すら軍国主義の萌芽として放棄するのはいかがなものか。
戦争を放棄してるから相手も手を出さない!
なんてお花畑理論につきあって戦火に巻き込まれるのは御免です。

70年前の悲劇を繰り返してはならない、とはいえ、
70年前の記憶は今の危機的状況から目をそらす理由には
ならないのではないでしょうか。
それに、日本の周囲にあるのが「戦争を望まない国」ばかりではありませんからね。


第一、「戦争法案」だというけれど、具体的に反対派の意見というのは
「何が問題点なのか」あげられていないし
「戦争法案」というがどこを指してそう言っているのかも明確に示していません。
ひたすら感情的に反対しているだけ。

戦争とつければ誰だって嫌悪感を示しますが
そもそもこの「戦争法案」という名称を左翼が連呼した目的というのは・・・。

まず、他者が聞いて嫌悪感を示すようなレッテルを貼り、連呼して定着させる。

正義感はあっても思考力や知識のない奴は
わかりやすいそれにすぐ飛びついてくるので、洗脳する。



という典型的なやり方なんですね。

よくわかんないけど戦争嫌だから反対!って人も多いのでは?


洗脳し、逆らわないようにして利用し犠牲にする。

軍国主義みたいだろ?

左翼なんだぜ、これ。




さて、国会審議の茶番劇に話を戻しますが
これを強行採決だ!と騒ぐマスコミや政治家や評論家がいるけど、
民主的な選挙を経て議席を獲得した党が法案を可決したことを
強行採決というのはおかしいのでは?

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%B7%E8%A1%8C%E6%8E%A1%E6%B1%BA


あと、民主党は審議不十分と言いながら審議拒否してるしわけがわかりません。
なにがしたいの?

あ、反対したいのか、ただ単に。


じゃあ審議拒否してるし国会会期延長!戦後最大95日間!

じっくり議論しましょう!と与党が言ったら

何それ!俺たちの夏休みなくなるじゃん!

と切れた僕らの最大野党。

首相が夏休み取ると怒るのに、自分達の夏休みは大事。

夏休み>>>>>>>>>>>>(越えられない壁)>>>>>>>>>>国民の安全

なんだろう、別に自民党支持ってわけではないけど


民主党を支持したい要素が一個も見当たらない。

もう民主党議員は永遠の夏休みを取ってくれ・・・・・。

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民主党は審議をさぼって

プラカードを作ってたのかな?


辻元議員とかがふざけてちゃんと作成に加わらない男性議員(後藤議員あたり)を

「ちょっと男子ー!ちゃんとやんなよー!」

とか怒鳴ったりして。
つうか民主党議員、テレビ意識しすぎィ!


ところでこの画像、「賛成の諸君は御起立ください」と委員長が言った直後のものですが、

民主党も立ってること(賛成)に


ならないかと心配です。



民主党はとりあえず反対したいから反対しただけで、


対案示すとか議論を重ねるとか全面放棄。

最後は法案に賛成したような感じになってるし。

右下の奴、感じ悪いよねってなんだ。ふざけてんのか。
プラカード片づけて行かなかったお前等が感じ悪いわ。


さらに、他の野党も反対に回りましたが

朝鮮総連と未だに仲良しの社民党

とかが憲法九条を言い訳に反対しても胡散臭い気がしてなりません。 


安保法案可決→徴兵制→戦じゃー!!

というバカサヨ全開の三段論法を国会議員が本気で振りまわすようなら

政治家向いてないんじゃないかと思います。

反対するだけ反対して、実際現実化しつつある脅威への対処法や解決法を
示せず、ましてや審議を拒否し続けるようでは野党としての価値はないのでは?

そもそも国会議員が「審議」、議論の場を拒否するのはいかがなものでしょう。


我々労働者はストライキというものが権利としてあります。

JP労組はスト認めてないけどな。

審議拒否は戦略としての国会議員のスト、ととらえられなくもないですが
そもそも国会議員を雇っているのは国民ではないでしょうか。
議論しない議員の給料払ってんの国民の税金ですからね。



このたびは国会前などで抗議活動を行う一般市民がテレビに映されました。

彼らのことももっとちゃんと正確に報道してほしい。


彼らの大半は


「左翼団体に動員された」


一般市民。



普通の人がこのクソ暑い平日の昼間に抗議活動なんて参加しない。

この7・15の国会前安保法案抗議集会は主催者側の発表によると10万人規模だったそうです。
まあ当日1日通しての「推定」延べ人数らしく、実際のカウントは不可能だったそうな。

ちなみに

警察の発表だと

6000~7000人だったんだけど。


10万人以上だとこんな感じ。60年安保・国会前に13万人。
主催者発表では33万人。
ダウンロード (4)

何故左翼は数字を盛るんだ。


こういう「主催者側発表の数字」もだけど
政治に対する世論調査とかも信用できないのは、ああいうのに積極的に回答する人って
右か左か、どっちかに偏っている人たちだからだ。

ちなみに私は朝日新聞が行った世論調査は

全く信用しないことにしている。


弱い連中ほど数を盛りたがるものです。
食物連鎖でも生態系で下の生物が数が多いのと一緒です。



この安保法案採決に関し藤沢の重松氏いわく
「JP労組の訴える多数決の原理は皮肉にも選挙で負け、
且つ今回の安保法案も民主党が多数決でやられた」 
「数の力」にやられてしまったのだ、と。 

JP労組も有楽町等で安保法案反対行動を取ったそうですね。

そんなJP労組のお偉方、

「数の力」で押し切られて

今どんな気持ち?

ねえ今どんな気持ち?ねえどんな気持ち?


images (5)




かつて、重松氏の師匠である藤沢のI氏は
全逓が輩出した大出俊・元郵政大臣の秘書に
こう、怒鳴ったそうです。・・・・・・え?怒鳴ったの!?

「選挙もいいけど大出俊が当選できたのは

俺達の現場をよくしてもらいたい

一心が票にこもっているんだ!」




現場をよくしたい、その一心がこもった「我々の票」が
無条件で組織内議員や候補に集まるとは限りません。

今度のなんば選挙、組合員の「数の力」が労組の思惑とは「逆」に働く可能性を
きちんと考えて現場に目を向け、現場の意見に真摯に耳を傾けてほしいものです。






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blackkings at 13:17|PermalinkComments(39)TrackBack(0)政治・経済 | 労組

2015年07月12日

古河・4人のその後

「神も仏もないのか」

4人の「その後」を伝える古河からのメッセージは、悲痛に満ちていた。

2015年6月10日、13時半ごろ、日本郵便・関東支社古河郵便局。

4人の郵便局員が、局長に呼び出された。
4人とも、暑中見舞いはがきの売り上げはその時点で、0だった。

テニスが趣味だという局長は日焼けした顔を歪めてこう言い放った。

「俺は一人殺したことがある・・・今日0だったら帰さないからな」

殺人を「自供」し、かつそれを平然と脅し文句とした局長に、
呼び出された4人は恐怖した。

ハガキごときで死ねというのか。
ハガキごときで人を殺したのか。

この局長と、この男に局長を続けさせるこの会社の価値観は、狂っている。

この件に対するJP労組の対応に関しては
8月2日のJP労組茨城西部支部の支部大会までに動きがなければ
ブログにて取り上げる予定であったが、少々予定が早まった。
ただ今回は、JP労組ももちろんだが、「もう一つの労組」の問題点も合わせて報告したい。


4人はJP労組に所属しており、この局長の暴言に対し、
JP労組の分会長に一旦は相談するものの、相手にはされず。

続いてコンプラ室に通報するも三日後に返ってきたのは
「局の管理者に相談してください」との
全く答えになっていない回答。

局の管理者のトップである局長の暴言を局長の部下に相談しろというのだろうか?
コンプラ室は全く相談内容を把握しないで回答しているとしか思えない。

この状況下、被害者は最後の手段として「郵産労ユニオン」に相談をする。
追い詰められた4人はすがる思いだったに違いない。

しかしそれも裏切られることとなる。


なぜ郵産労がこの件の続報を出せないのか。

この件、郵産労が相談者の意向を無視して

勝手に大々的にやってしまったようなのだ。


郵産労ユニオン。

郵政労働者の最後の砦とも言うべき労働組合である。
やや排他的で独善的なところはあるが正義感にあふれた労働組合だ。




「相談しなければよかった」―。

郵産労ユニオンは匿名での相談は受け付けない。
電話相談は録音される。

相談した翌日にさいたま事件の証人となるように強く要請があり、
それを断ったところ

「こちらが協力するのにあなた達は自分のことしか考えてないのですか?

協力しなくてもこの事例は報告させてもらいます」

とはねつけられた。
4人の案件に協力してやるかわりに4人に証言しろ、と言ったわけである。
4人としては、寝耳に水の話であり、大々的にやられるのは望んではいなかったのである。


「事例は報告させてもらいます」
6月18日、本社前での郵産労ユニオンの行動となった。

あの行動は4人の許可を得たものではなかったのだ。

古河局は騒然となり、かん口令が敷かれ、
4人は労使に監視されることとなった。


JP労組の全国大会に合わせた本社前行動に目玉が欲しかったのか?
意図は不明だが本人たちの意向は全く無視されて大々的に発信されてしまった。

たしかに問題提起は必要な話ではあるし、さいたまの件は決して許されることではない。
なんとしても解決し、現・古河局長をはじめとする「加害者」を断罪しなければならない。

さいたまの事件と関係があるのはあくまで古河の局長であって、この4人ではなかったはずだ。
裁判の有力な証言となるが、郵産労ユニオンは4人に協力を要請する側ではないのか。
もちろん、私個人としてもできれば証言してもらいたいのは確かであるが、
今の4人にそこまでの余裕はないだろう。
もしこの一件で4人がユニオンに不信感を抱き、証言を拒否し続ければ大きな損失である。


そもそもいかなる労組でも相談者の意向やプライバシーには
最大限考慮しなければならなかったのではないか。

それが部外者、JP労組の人間であったとしてもである。

それ以前に労働組合が労働者に協力をするのに見返りを求めるとは何事か。
労働者に必要とされることがなによりの報酬だろうに。

さいたまの件の解決を急ぐあまり、勇み足を踏んだのか。

ユニオンは良かれと思ったのだろう。悪意はなかったはずだ。
話題になって注目されれば件の局長が糾弾されることにもつながる。
状況の改善にもなる。

しかし、今回は4人のことも考慮してほしかった。
この局長の発言がどれだけ4人を追い詰めていたのか、
それこそ、さいたまの件を誰よりも知っている郵産労ユニオンなら想像はできたはずである。

4人は現在監視下に置かれており、一部の人間は鬱状態となって退職も考えていると言う。

事の発端となった古河の局長が誰よりも悪いし、モラルのかけらもない人間をいつまでも
重要なポストにつけておく会社も責任を問われるべきだ。
そして相談を無視したJP労組、コンプラ室のちぐはぐな対応も追及されなければならない。
勇み足を踏んだ郵産労はどのように事態を収拾、決着をつけるのか。

そして―。

私もまた、勇み足を踏んだ一人だ。
何も知らずに騒ぎ4人をより追い詰めてしまった責任の一端はある。
少なくとも、4人にもっと配慮すべきだったと思う。


時間がかかっても、4人が心に整理をつけて、
勇気を奮い立たせて自らの意思で告発するまで、待つべきだったのかもしれない。


こうなった以上、なにがなんでも、
古河を、否、すべての郵便局を恫喝も監視もない郵便局にしなければならない。

それはこの件を知る人間すべての義務なのではないか。

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blackkings at 20:50|PermalinkComments(57)TrackBack(0)茨城 | 労組

2015年07月07日

最後だとわかっていたなら

『最後だとわかっていたなら』
ノーマ コーネット マレック・作 佐川 睦・訳



あなたが眠りにつくのを見るのが 
最後だとわかっていたら
わたしは もっとちゃんとカバーをかけて
神様にその魂を守ってくださるように祈っただろう

あなたがドアを出て行くのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは あなたを抱きしめて キスをして
そしてまたもう一度呼び寄せて 抱きしめただろう

あなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが
最後だとわかっていたら
わたしは その一部始終をビデオにとって
毎日繰り返し見ただろう

あなたは言わなくても 
わかってくれていたかもしれないけれど
最後だとわかっていたなら
一言だけでもいい・・・「あなたを愛してる」と
わたしは 伝えただろう

たしかにいつも明日はやってくる
でも もしそれがわたしの勘違いで
今日で全てが終わるのだとしたら、
わたしは 今日
どんなにあなたを愛しているか 伝えたい

そして わたしたちは 忘れないようにしたい

若い人にも 年老いた人にも
明日は誰にも約束されていないのだということを
愛する人を抱きしめられるのは
今日が最後になるかもしれないことを
明日が来るのを待っているなら
今日でもいいはず
もし明日が来ないとしたら
あなたは今日を後悔するだろうから

微笑みや 抱擁や キスをするための
ほんのちょっとの時間を どうして惜しんだのかと
忙しさを理由に
その人の最後の願いとなってしまったことを
どうして してあげられなかったのかと

だから 今日
あなたの大切な人たちを しっかりと抱きしめよう
そして その人を愛していること
いつでも いつまでも大切な存在だということを
そっと伝えよう

「ごめんね」や「許してね」や
「ありがとう」や「気にしないで」を伝える時を持とう
そうすれば もし明日が来ないとしても
あなたは今日を後悔しないだろうから



2010年12月8日。


最寄り駅の階段で、姿が見えなくなるまで、最愛の人に手を振っていたという。

それが最後だなどと、誰もわからなかっただろう。
家族も、周囲も、おそらく、本人もわからなかったと思う。


数時間後、さいたま新都心郵便局にて、その人は自ら命を絶った。
当時のさいたま新都心局ではパワハラが横行しており、それを苦にしての自死だった。


最後だとわかっていたなら―


ご家族はどれだけ悲しんで、どれだけ後悔して、自分達を責めたのか。
そのご家族に対し会社は自死の原因は「家庭の問題・個人の資質」と一蹴。


「お父さんなんで落ちちゃったのかな、誰かが押したのかな」

残されたお子さんはそんなことを言ったそうだ。

間接的に、その背を押した人間がそれを2015年に「自供」。

パワハラ行為の中心人物であった管理者は数年後別の局に赴任し、
新たな犠牲者を産むことを望むかのようにこう言い放った。


「俺は一人殺したことがある」



これが自供でなくて、なんであろうか。



自分はごく冷静に、客観的に古河の局長の発言と
それを取り巻く環境・状況・事実を伝えなければならないとは思っています。
それでもはらわたが煮えくりかえる。
今日の記事は少し感情的なのをご容赦いただきたい。


このブログを立ち上げて、役員氏をはじめ茨城の方から
茨城の実態を告発していただきました。

茨城はなんてひどいところなんだ―。

このとき、まだ自分はさいたま新都心自死事件の時の集配課長が
茨城に局長として赴任していることはこの時は知りませんでした。

古河事件というのは単純なパワハラ事件ではありません。
脅迫でもありません。
人を殺した自覚のある管理者が反省もせず、その事実を食い物に、
別の犠牲者を出そうとした殺人未遂です。

自分の立場なら人も殺せるのだと誇示する人間がなぜ管理者なのでしょう。

局長(さいたま当時は課長)が会社の指示に従って、その結果人を殺したなら
この会社は人殺しです。この局長は人を殺したという自覚がある、
つまり自分は人殺しだと認めています。

その会社のパワハラを放置し続ける労働組合も、
そして、その事を他人事のように傍観者を決め込む我々も共犯です。

もちろん、保身に走らねばならない事情があることも重々承知しています。


「選択」12月号の記事ではさいたま新都心のお立ち台について

当時現場の九割以上を

占めていたはずの(JP労組)組合員は

このいじめに与していたのだ。
(本文より・カッコ内筆者による)


と痛烈に書きました。

イジメは傍観者も加害者、というわけです。


しかし、そもそも我々労働者は、悪い言い方をすれば
生活(家族)を会社に人質に取られているようなものです。
逆らえば何をされるかわからない。だから、従わざるを得ない。

そこで、会社にいいようにされないために、
泣き寝入りしないで済むように労働組合という存在があるのです。

ですが・・・。

現実は最大単組、JP労組があるにもかかわらず郵政労働者は
パワハラの標的にならないように自爆をしたり、サービス残業を続けています。

あろうことか労組が労働者を監視している局もあります。
気に入らない組合員を異動させたり、孤立させたり、当局よりひどい場合もあります。
神奈川の某局では役員の組合員への暴言を管理者が止めることもありました。


「すべての組合員を大切にする運動を心がけてまいりたい」

先だって行われたJP労組全国大会で小俣利通委員長はこう挨拶されました。

その言葉が真実ならば、塗炭の苦しみを味わっている
茨城をはじめとする多くの組合員をどうか省みていただきたいと思います。

ひたすらオルグすればいいというものではなく、オルグしたら面倒をみるのが労組の責任です。


古河の局長に脅され、郵産労ユニオンに相談したJP労組組合員は
JP労組内部では裏切り者扱いでしょう。
なぜJP労組でなくユニオンに相談しなければならなかったか、その原因を
一考に考えようともしないでしょう。
JP労組では相談に乗ってくれないからなのに。
郵産労もですが、JP労組も組織の縄張りを気にするところがあります。

さて、局長の今後についてですが、このままなら定年まで安泰でしょう。
会社はもちろんJP労組も騒ぐどころか、かん口令をきっちり敷きましたし、
郵産労ユニオンも沈黙しました。
異動があったとしても別の局で何事もなかったかのように局長を務めるか
一年ほど支社で「専門役」等で身柄を預かる程度で、
ほとぼりがさめたら現場に戻すのではないでしょうか。

我々現場の人間は一度失敗すれば見せしめにされ評価も下げられます。
先日も我が局で事故が発生しましたが、該当職員は見世物のようにされました。
でも、「自称殺人者」はおとがめなし。



労組も似たようなものです。

発作的に死を選ぶまで追いつめられる組合員を放置しておきながら、

一方で現役時代に飲酒運転をもみ消したI氏は市議になり、
2015年の市議選を落選した後は民主党県連の事務員に。

参議院選を落選したS氏は労組の共済関連会社の取締役に。

彼らの「再就職」を支えているのが現場の我々であるにもかかわらず
労組は現場の自爆営業やパワハラ問題に見向きもしない。

支部の役員は組合員の為に使うつもりもない
支部予算の割り当て増額目当てに連協議長にゴマをすり、
「円滑な業務運行」とやらの為に管理者と結託、現場を監視する。



労組も会社もなんて理不尽なんだ。





「仕事に行ったら、高いところに気をつけてねと言えばよかった」

そうすればお父さんは落ちて死ななかった―。


さいたまの事件の被害者の方の娘さんは、そう後悔しているそうです。
もしお子さんがいる方が読んでいるなら、自分のお子さんに重ねてみてください。

お子さんのいない方でも、小学校四年の女の子が、
そう後悔して心が押しつぶされそうになっていることを想像してみてほしい。

自分は語彙も文章力も乏しいので、その悲しみを表現することができません。
だから、どうか想像してみてほしいのです。


たった一人のお父さんを、こんな理不尽な形で奪われた悲しみを
癒す手段がどこにあるのでしょうか。

大好きなお父さんのことを思い出すたびに悲しい後悔を抱かなければならない。
何の罪もない子供たちが何故そんな残酷な目に会わなければならないのか。

この子やご家族には何の責任もないのに、深く傷ついて、後悔している。
まだ当時小学校四年生の女の子に、

そんな悲しみを背負わせたのは傍観者を決め込んだ「我々」です。

その一方で、事件を引き起こした古河の局長は
一つの命を奪ったことを後悔どころか武勇伝のように語った。

それを許し、のうのうと仕事を続けさせているのも他ならぬ「我々」です。
傍観者が当事者になる可能性は十二分にあるのです。

もはや傍観者であってはいけない。

亡くなった方、脅された四人の方とたとえ面識はなくても、
そして、正社員、非正規社員の別なく、
JP労組、郵産労ユニオン、未組織であろうと関係なく、
我々郵政労働者はさいたま新都心事件と
古河事件に怒る義務があるのではないでしょうか。

引き起こした環境や、背景にある理不尽さに怒らなければなりません。
その怒りをぶつける唯一の手段である労組を
今こそ取り戻さなければなりません。

二度と、誰ひとりとして悲しい後悔をしないように。

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